最近の対人ゲームには”ランク”という対戦モードが有りまして、そのモードで対戦をすると、自分が世界中のプレイヤーの中でどのくらいの強さを持っているか知ることができます。
やはりゲームといえど、一つの競技なわけでして、上位50%の強さになりたいよねという感覚があります。学校のテストでも「平均点は取りたい」というはなしはよく聞きまして、平均くらいにはなりたいというのは人の性なのでしょうか。そういうわたしも、いま成人男性の平均筋力を目指して、筋トレ真っ最中なわけでして、その呪縛はいくつになってもどこに行ってもついてまわるのかもしれません。
ここであらゆるジャンルの平均以下のプレイヤーを見てみると、ある共通点が見えてきます。それは「その競技の何もかもについて知らない」という共通点です。その競技が何であるのかまるでわかっていない。例えるなら、コーヒー豆を前にして、お湯を注ぐのではなく、ポリポリ食べている。いや、それも一つの楽しみ方であるにはあります。私はコーヒーを自分で焙煎しているので、焼き上がった豆を食べたりしますよ。ですが、それはコーヒーのメインの味わい方ではありません。コーヒー豆をポリポリ食べながら「苦いなぁ。口が渇く。コーヒーってあまり美味しくないね。」みたいなこと言っている。根本が違うことをしているのが、アイアンブロンズ帯といわれる上位80%台の人たちです。数学のテストだと足し算するところで引き算したりしてるし、国語のテストだと漢字を書くところで読みを書こうとしたりしている。そんな雰囲気です。
そんなアイアンブロンズの人に「お前は何も知らない」というと「いや○○だと知っている」と言います。プロの動画を何回も見て動きを真似ている。こういうときはこうするんだ。知っているぞ。と。
では、なぜ勝てないのか。
そう、知っているだけだからです。
知っていてもできないと意味がありません。知っているだけでできるなら、楽譜が読めればみんな天才ピアニストです。
数学のテストでいうと、公式を知っていて解き方も知っている。でもできない。解く練習をしていないから。
そこまで知っていて、なぜ練習をしないのか。
そう。
できる気でいるし、わかった気でいるからです。できると思っているから、実際にはできないことに気が付かないで、練習をしないでテストに挑んで、だから点数を取れない。「こんなはずじゃなかったのに」となる。
あなたは、問題集を解くだけ解いて、答え合わせをやらないタイプだったりしませんか?
もし、そうであれば、あなたは「わかった気タイプ」かもしれません。
わかっているのにテストになると点数がとれない。その原因はここにあるかもしれません。